第一回福祉医療研修会が行われました。
平成23年9月15日午後7時30分より、小倉歯科医師会館大会議室にお
いて、第1回福祉医療研修会が開催されました。
「診療室で使える摂食、嚥下の基礎知識」と題して九州歯科大学
生体機能制御学講座、摂食機能リハビリテーション学分野助教、
遠藤眞美先生に講演していただきました。
まず、口腔ケアの重要性や口腔機能について詳しくお話し頂きま
した。特に食塊を嚥下する動作の動画は繰り返し登場し、非常に
参考になりました。続いてもっとも時間をかけてお話し下さった
のは、発達過程においての8つの摂食機能の獲得段階を写真や動画
を交えて説明下さいました。高齢者の摂食嚥下障害に取り組むに
当たって、このことが様々な場面でヒントになると力説されました。
また、摂食、嚥下障害があるのかどうかを見極めるいろいろなテスト
を紹介されながら、高齢者の全身的な状態も注意深く観察することも
大切であるとお話し下さいました。
リハビリテーションに当たっては、本人はもとよりその家族、スタッフ
とのコミュニケーションも重要な部分を占めると述べられました。
様々な知識のみならず、先生ご自身が高齢者に接し経験されたことか
らわかったことなど教科書にはない人間味あふれる内容に、参加者は
熱心に聞き入っていました。発音テストがうまくいかない背景に、耳く
そが溜まって石灰化して聴力が落ちていたことを発見したときのエピ
ソードなどが印象に残りました。
|