九州歯科大学公開講座が行われました。
平成25年10月23日午後7時30分より小倉歯科医師会館大会
議室にて、平成25年度九州歯科大学公開講座が開かれまし
た。
今回の講師は、九州歯科大学歯学部歯学科生体機能学講
座口腔内科学分野教授、吉岡泉先生が担当され、「口腔内
科の概念と可能性」についてお話し下さいました。
口腔内科は、簡単に言えば医科と歯科の橋渡し的な分野
であり、歯科の分野では主に口腔外科がその役割を果たし
ているようです。
アメリカ合衆国においては、ハーバード大学など9の大
学でOral Medicine という名前で講座があり、口腔内科に
おいては先進的な国の一つですが、それでも一般的な認知
度は低いそうです。ヨーロッパでも最近広がりつつありま
すが、日本では最近やっと認知されるようになったそうで
す。
日本では1965年当時から東京歯科大学の加藤倉三先
生がその必要性を訴えられ、1981年に東京歯科大学市
川病院にオーラルメディシン講座として初めて口腔内科学
の講座が開かれたようです。その後、北大をはじめ5つの
大学に口腔内科学の講座が開かれ、2013年4月より九
州歯科大学にも生体機能学講座口腔内科学分野として口腔
内科学講座が開設されました。
歯科医があまり得意ではないとされる全身的な疾患を持
つ患者や、全身麻酔を必要とする手術など、医科との連携
が必要な治療において大きな期待が寄せられるところです。
そのほかに、顎関節症は手術なしで治癒するケースが増
えていること、開口障害では腱膜の切断手術で回復するこ
と、ワーファリンに替る抗凝固療法剤の紹介など、最近の
口腔外科事情についてお話し下さいました。
公演後には様々な質問があり、会場には多くの聴講者が
熱心に聞き入っていました。
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